Role of risk avoidance in anxiety.
Maner, J. K. & Schmidt, N. B. (2006)
Behavior Therapy, 37, 181-189.
171名の大学生を対象に以下3つの尺度を実施。
①Stait-Trait Personality Inventory:特性不安と特性抑うつを測定②Risk-Taking Behaviors Scale(RTBS):リスキーな意思決定を行う傾向を測定③Optimism Scale:リスクの評価を測定
リスクの評価は,ポジティブな結果とネガティブな結果に対する3つの側面の評価を測定。ポジな結果が起こる可能性の評価,ネガな結果が起こる可能性の評価,ポジな結果の強度の評価,ネガな結果の強度の評価,ポジの結果のコントロール可能性の評価,ネガな結果のコントロール可能性の評価。
結果①特性不安とRTBSに有意な弱い正の負の相関(特性不安が高いほど,リスキーな意思決定をしない)。この関連は特性抑うつを統制しても有意(そもそも特性抑うつとRTBSに有意な関連なし)。結果②特性不安とネガな結果が起こる可能性の評価とネガな結果の強度の評価に有意な正の相関(特性不安が高いほど,可能性を高くみつもり,ネガティブさを高く評価する)。この関連も,特性抑うつを統制しても有意(しかし,総じて相関の値は低い)。③共分散構造分析を用いて,特性不安とRTBSの関連をリスクの評価が媒介しているか検討。特性不安→ネガな結果の強度の評価→RTBS,特性不安→ネガな結果の起こる可能性の評価→RTBSの2つの経路を想定したモデルの適合度を評価。やや当てはまり悪い。ネガな結果の起こる可能性の評価からRTBSへのパスが有意じゃなかったので,このパスを削除し,再度適合度を評価。適合度の値から,モデルの当てはまりよし。つまり,特性不安がネガな結果の強度の評価を介してRTBSに影響を与えていることが示された(しかし,パス係数は低めなので,強い影響力をもつわけではない)。
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