The Safety Bias: Risk-Avoidance and Social Anxiety Pathology.
Lorian, C. N., & Grisham, J. R. (2010)
Behaviour Change, 27, 29–41.
【目的】
BIS(罰感受性)と社交不安の関係性をリスク回避傾向が媒介するか検討
【対象者】
55名の大学生を対象に,以下の尺度および課題を実施。
【尺度】
①Social Interaction Anxiety Scale(SIAS):社交不安症状を測定する尺度。②Behavioural Inhibition Scale(BIS):罰への感受性を測定する尺度。③Domain-Spacific Risk-Taking Scale(DOSPERT):5領域のリスキー行動傾向を測定(社会,娯楽,金銭,健康/安全,倫理)※Risk Taking Behavior Scaleの改良版。
【実験課題(リスク回避の行動的指標)】
Balloon Analog Risk Task(BART)※内容は本ブログの以前の投稿を参照
【結果】
①SIASはDOSPERTの合計得点,および社会と娯楽領域のリスキー行動,BARTの風船を膨らます回数と中程度の負の相関。②BISは,DOSPERTの合計得点および倫理領域を除く全ての領域のリスキー行動,BARTの風船を膨らます回数と弱~中程度の負の相関。③BISとSIASは中程度の正の相関(社交不安と罰感受性とリスク回避は互いに関連してた)。
④階層的重回帰分析により,BISとSIASの関係をリスク回避が媒介しているか検討。BISはSIASとBARTの風船を膨らます回数を有意に予測。SIASは,BISとBARTの風船を膨らます回数から有意に予測。BISからSIASとBARTをよ予測した時と,SIASをBARTとBISから予測した時の,BISからSIASの標準偏回帰係数がSIASをBISとBARTで予測した時により低い。したがって,BISはリスク回避を介し(部分媒介)社交不安に影響を与えていることが示された。
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